こんにちは。株式会社イ・エス・エス(ESS)代表の西谷 健です。
私たちは1976年の創業以来、消防・防災・通信といった社会インフラの領域で、人々の暮らしと命といった「あたりまえ」を、ICT技術で守り続けてきました。高い安全品質、確かな技術力、そして誠実に向き合う姿勢。これらを大切に、信頼を寄せてくださったお客さま、支えてくださるパートナーの皆さま、そして社員一人ひとりと力を合わせ、ここまで歩んでまいりました。
おかげさまで、2026年にESSは創業50周年という節目を迎えます。これまでの長い歩みを支えてくださった皆さまへ、心より感謝申し上げます。
この50年の歴史は、単なる積み重ねではありません。「誰かのために、社会のために」という想いを受け継ぎながら、一人ひとりが役割を果たしてきた時間の積み重ねです。私自身もまた、そんな想いを持つ一人として、この会社に関わってきました。
とくに私の原点になっているのは、技術者として携わった通信機器の研究開発プロジェクトでの経験です。製品が形になるまで、仲間とともに、お客さまや関係する企業の方々と力を合わせ、垣根を越えてひとつの成果を生み出していく。それは本当に充実した時間でした。
現場では、「こうしたい」という思いや仮説を、自分の裁量で試せる場面も多くありました。お客さまが実現したいことに向かって、自由に挑戦できること自体が楽しかったのを覚えています。
「あなた以上に、自分たちのことを考えてくれる人はいない」と言っていただけたとき、自分の想いが届き、信頼され、チームの一員として貢献できていることに、大きな喜びを感じました。そして、製品が形になり、世の中に送り出されたときには、それが社会とつながり、役に立っているという実感が強くありました。
夢の中にまで仕事の場面が出てくるほど没頭できる日々。共通の目的の前では、立場や役割を越えて、「垣根のない仲間」として関われる。その実感こそが、私にとっての働く喜びの原点です。
どうしたら、あの感覚を感じられるチームがつくれるだろうか。
現場で体験した、仲間と信頼し合いながら力を合わせ、自由に挑戦し、社会とつながっている手応えを得られた、あの仕事の時間。あのような充実感や一体感が、ESSの中でもっと広がっていったら、どんなにすばらしいだろう。経営を担うようになってからよく考えるようになりました。
あのとき感じたことは、特別なものではなく、誰もが感じられる「仕事の喜び」のようなものだと思っています。あの感覚を、もっと多くの仲間と分かち合い、広げていきたい。そんな想いから、私たちが大切にしてきたことや、ありたい姿を、みんなで共有できる共通の目的として言語化したいと考えるようになりました。
そして、創業以来、ESSで働いてきた多くの仲間たちが、言葉にせずとも大切にしてきた想い。それを今の私たちの視点から、ミッションとして言語化しました。それが私たちのミッション「日常のあたりまえを進化させ、ワクワクする未来社会を創造する。」です。
災害時に必ず機能する通信、防災・消防の安心、安全なミッションクリティカルシステム。そういった「あたりまえ」を守るのはもちろん、その先の「よりよい未来」に向けて進化させていくこと。私たちは技術を通じて、お客さまや社会が「ワクワク」できるような未来づくりに挑んでいきます。
その喜びが、働く私たち自身の「ワクワク」にもつながる。そんな循環を、ESSの中で広げていきたいと考えています。
このミッションを体現するために、私たちは「ビジョン2034」として4つのビジョンを掲げています。
その中でも特に目指しているのが、社会インフラ領域におけるNo.1パートナーになることです。お客さまにとって、「本当に頼れる存在」として信頼を得ること。技術力はもちろん、提案力や姿勢も含めて、「ESSなら一緒に未来を考えられる」と思っていただけること。そして、働く仲間にとっても「ここで働けてよかった」と心から思える会社であること。一人ひとりが挑戦し、誇りを持ち、チームの中で成長していける。そんな組織文化を、社員とともに言語化したESSバリューを大切にしながら、これからの10年でつくっていきます。
このビジョンを実現するために、私たちは今、具体的な行動を重ねています。最大の転換は、お客さまの本質的な課題に寄り添い、解決まで伴走する「ソリューション型サービス」への移行です。
私たちが長年培ってきた信頼の土台は、自治体へのコンサル経験や業務への深い理解、そしてICT領域におけるネットワーク・クラウド・開発などの広範な技術力です。こうしたこれまでの実績を土台に、地域情報化推進本部とICTソリューション本部が連携し、部門を越えた知見の融合によって、自治体DXやネットワーク整備といった分野でも、組織全体でソリューションを描き、提案する動きが広がっています。
ICTソリューション本部内でも、グループの枠を越えた連携が進み、多様な知見を持ち寄りながら、より柔軟にお客さまの課題に向き合うプロジェクトが増えています。
社員一人ひとりが、挑戦し、成長を重ねながら、仲間やお客さま、そして社会に貢献している実感を持てるように。そしてその歩みが、働きがいや経済的な安心にもつながっていくように。ESSでは、より大きな役割や裁量を任せるだけでなく、成長を支え、挑戦や努力をきちんと認め、社員一人ひとりが安心して力を発揮できる環境づくりを進めています。
ESSはまだ発展の途中にあります。だからこそ、変化を楽しみながら、これからも仲間とともに、よりよい組織をつくっていきます。
お客さまにとっては、「一緒に未来を描いていけるパートナー」として。
ESSで働く仲間にとっては、「自分の力を活かし、挑戦し、誰かの役に立てる場所」として。そして、「その歩みに誇りが持てる場所」であり続けます。
これから出会う仲間にとっても、ESSが「ともに未来をつくっていける場所」となるように。「垣根を越えた仲間たち」とともに、未来をつくり続けていきます。これからのESSに、どうぞご期待ください。